設計会社と施工会社が同一の方式。複数の会社が関与する他の方式に比べて、全作業を1社で請け負うことになるので、比較的安価になります。ただし、工事品質のチェックが甘くなる可能性があります。
以前は、日常の管理を委託している管理会社に、大規模修繕工事も依頼する「管理会社委託方式」があたりまえでした。
が、近年では、管理会社は担当しているマンションの修繕積立金の額から理事長や居住者の情報など、何もかも把握しているため「足元を見られるおそれがある」と敬遠される傾向があります。
代わって主流になりつつあるのが設計監理方式。大規模修繕の豊富な実績を持つコンサルタントに依頼し、建物診断や施工会社選びの段階から入ってもらうことで、適正価格での工事が実現するといわれています。
ただし、何もかもコンサルタント任せにするのではなく、自分たちのマンションを資産ととらえ、理事・修繕委員はもちろん管理組合の積極的に大規模修繕に参加することが何よりも重要です。
なお、大規模修繕工事には、設計や施工以外にも多くの専門知識が必要になります。そのため、こまめに管理会社に相談したり、工事の準備段階から私たちのような非営利機関をアドバイザーとして活用することをおすすめします。
