管理組合のハウツー

管理組合を活性化する例

管理組合運営が消極的になると…

近年、多くのマンションの管理組合の高齢化が問題となっています。一般的な企業などと同様、管理組合の中心も定期的に代替わりをしていき、徐々に若い世代が担っていくことが望ましいといえます。しかし、ただでさえ少ない若い世代は共働きの世帯が多く、忙しい日々を過ごしているため、管理組合活動に無関心な人、役員を避ける人などが多くなっているのです。

もちろん、仕事や家事、育児などは大切ですが、管理組合活動に無関心・非協力的な人が増えると、例えば1つの決議を得るにも手間がかかるなど、管理活動が円滑に進まなくなります。すると、マンション全体の資産価値が低下することにつながり、すべての居住者にとってデメリットになってしまうのです。多くの居住者が管理組合の活動に関心を持ち、自発的に参加してもらうことが必要になってきます。

まずは意識づけのための広報活動から

管理組合活性化のための第一歩は、「管理組合の活動は自分たちに関係がある」ということを、多くの居住者に知ってもらうことです。そのために重要となるのが「広報活動」です。

広報活動の代表例が広報誌や貼り紙、チラシの作成です。それらに、マンションの問題点やイベント、お知らせを記載し、居住者に見てもらうことで、少しでも管理組合について興味を持ってもらうようにします。

広報活動は、はじめのうちはなかなか反響を得られないかもしれません。しかし、根気よく続けることが大切です。また、広報誌やチラシを作成する際、わかりやすく、見やすく、簡潔に作ることがポイント。写真やグラフなども掲載し、見る人がすんなり頭にいれられるようなものを心がけましょう。

居住者同士のコミュニケーションを増やそう

広報活動に加えて試みたいのが、「居住者同士のコミュニケーションを増やす」ことです。日常的に居住者がマンションに関する会話を交わすことで、自然とマンションに対する関心が芽生えることが期待できます。

居住者間のコミュニケーションを増やすため、マンション内でイベントを開催することが有効な方法のひとつ。例えば、次のようなイベントが考えられます。

コミュニケーションを増やすためのイベントの例

ウエルカム・パーティーは、宴会をするというわけではなく、新しい入居者がマンションに入ってきたときに、他の居住者との顔合わせを行うと同時に、そのマンションのルール(管理組合に関する説明、ゴミの出し方や駐車場・駐輪場等の使用ルールなど)を説明するというものです。

こうしたイベントは、マンションの規模や居住者の年齢層などに合わせて内容を考えることが重要です。管理組合活性化のために、ぜひ、多くのアイディアを考え、実行に移してみてはいかがでしょうか。

日常的なイベント 集団清掃、防災・消防訓練、お茶会など
季節毎のイベント クリスマス会、お花見、夏祭りなど
サークル活動 短歌、俳句、手芸教室、英会話教室など
ウェルカム・パーティー 新しい入居者への暮らし方説明会など