管理組合の運営

防犯カメラの設置は理事会だけで決めていい?

Q. 最近、近所で盗難事件が発生しています。治安の低下に伴い、マンション住民の間でも防犯設備を整えるべきという意見が多くなってきたことから、理事会決議によってマンション内に防犯カメラを設置することにしました。しかし防犯カメラの設置後、数名の住民から「プライバシーの侵害になるのではないか」という意見が出てきてしまいました。

A. 防犯カメラの設置は、マンション施設の軽微な工事ではあるのですが、すべての居住者に影響を与えるものでもあります。そのため、設置するのであればすべての住民の意見を伺うために、総会に議案を提出し、決議が必要と言えます。

仮に防犯上、防犯カメラ設置の緊急度が高い場合は、先に工事を行い、速やかに臨時総会を開催して事後承諾を得るという手もありますが、いずれにせよ防犯カメラの運用によって居住者のプライバシーを侵害しないよう、「防犯以外の目的では使用しない」「閲覧者には守秘義務を負わせる」「閲覧の際には手続きを明確にする」などの細則を決め、後々のトラブルを回避するようにすべきでしょう。