管理組合の運営

管理組合の役員にはどのような責任があるのか

Q. これまで積極的に管理組合の活動には参加していなかったのですが、今度、くじ引きで管理組合の役員になってしまいました。周囲の方は「あまり難しくないから安心して」と言いますが、ほとんど知識もなく、とても不安です。役員にはどのような責任や義務があるのでしょうか?

A. マンションを管理するための法律である区分所有法では、管理者(多くの場合、理事長)以外についての規定はありません。

しかし、民法においては役員も幾つかの義務が生じることになります。

民法645条では、住民が役員に対して、管理についての何らかの質問を受けたらそれに答える報告義務が規定されていますし、管理費用等を受け取ったら、すぐに預金などを行わなくてはならない義務については同646条に規定されています。そして、同644条では役員の職務全般について「受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う」と記されています。

専門的な知識などは必要ありませんが、一般常識の中で職務を行うべきということを頭に入れておくとよいでしょう。