Q. 先日マンション内で消防設備点検を行いました。不在だった家を除き、ほとんどの居住者が応じてくれたのですが、一軒だけプライバシーを理由に業者の立ち入りを拒否したお宅がありました。消防設備の点検は消防法で定められた義務ですし、何かあった場合にはそのお宅だけの問題ではなく、マンション全体に被害が発生してしまう可能性もあるため、必ず点検を受けてもらいたいと考えています。しかし、無理やり部屋に入るとトラブルにつながってしまいそうです。何かいい方法はないでしょうか?
A. マンション各戸の消防設備の点検は消防法によって定められています。また、区分所有法によって、専有部分であったとしても、保存や改良の必要がある場合は、区分所有者はそこへの立ち入りを認めなければなりません。
ですが、こうした専有部分への立ち入りを拒否する人に対して立ち入りを許可してもらうための明確な解決策はありません。したがって、点検の必要性を理解してもらうために、拒否する人に対して丁寧に説明をし、理解をもらうようにするほかありません。また、居住者間の関係性を保つ意味でも管理組合の役員も立ち会った上で点検を行うという方法もいいでしょう。