管理費の分布と平均
月々の管理費の総額(駐車場などの使用料や専用使用料を含む)の分布と平均について見ると、「1万円以上1万5千以下」が33%と最も多く、次に「1万5千以上2万円以下」が27%となっています。平均金額は15,257円となっています(出典:平成25年マンション総合調査)。
平成25年マンション実態調査結果
総戸数規模別に見ると、規模が大きいマンションほど月々の管理費総額の平均が低くなる傾向にあります(出典:平成25年マンション実態調査結果)。
管理費を見直す場合、まずは費用の内訳をしっかり確認し、各項目の金額がどのような根拠にもとづいて価格設定されたのかを管理会社に聞いてみてください。
たとえば、管理室や集会室に置いているコピー機。どんな契約を結んでいるかご存知ですか?
たいていはリース契約をしているケースが多いのですが、ランニングコストを考えると、リース契約は解約し、新規で機械を購入したほうがおトクです。
防犯カメラを設置しているマンションも契約内容を確認してみてください。コピー機とおなじようにリース契約ならまだしも、「レンタル契約」をしている管理組合を見たことがあります。
その時は、当センターが管理会社見直しコンサルタントとしてアドバイスをおこない、契約変更することで年間130万円以上のムダな出費を止めることができましたが・・。
なんにせよ、当たり前のように使っている設備の契約内容を確認することは、支出見直しの第一歩です。
たとえば、エレベーターの点検。管理会社を通じて保守会社と契約を結んでいる場合がほとんどだと思います。ですが、管理会社を間にはさむだけで手数料が発生します。
また、管理員の勤務時間を減らす、特別清掃の回数を年6回から年4回に減らすなどサービスの仕様を見直すことも有効です。
ただし、マンションの美観維持などに影響が出ることもありますので、バランスを考えて見直すことをおすすめします。
マンションのエントランスや共用廊下の照明をLEDに変えるだけでも効果があります。また、高圧一括受電に切り替えている積極的な管理組合も存在します。
高圧一括受電とは、受変電設備を設置し、マンション内の電気をまとめて契約することで、コストを省く方法です。
他の管理会社から見積を取り、費用を比較してみるのも手段のひとつですが、各管理会社が提供するサービスについては、清掃業務や設備管理であったりと、項目ひとつひとつを見てもあまり差がありません。
相見積もりをとったところで、そのあとどうやって比較・検討を進めていけばいいかわからず、結局先送りにしてしまう・・という管理組合が多いようです。
支出の見直しが終わり、管理会社を変更する方向で話がまとまった場合、次は「管理委託契約書」の内容を確認するようにしてください。