大規模修繕のAtoZ

竣工後の書類整理

資料の整理・保管

竣工した大規模修繕工事の関係資料には

  • 工事請負契約書
  • 竣工届
  • 完成工事引渡書
  • 工事費内訳書
  • 工事費精算書
  • 保証書
  • メーカーリスト
  • 図面・仕様書
  • 工事写真

などがあります。いずれも次回の大規模修繕工事に向けた重要な情報になるので、各資料をわかりやすく整理して保管することが必要です。

また、紙だけでなく電子データとして保存することをおすすめします。バックアップとして利用できるのはもちろんですが、今後の工事を効率的に進める上で役立ちます。

品質保証、アフターケア

契約時に交わされた保証内容にもとづき、施工会社が保証する工事の内容と期間、保証方法などを明記した保証書を受領します。

おもな工事保証期間と保証内容の例は以下のようになります。

工事項目 保証期間 保証内容
躯体補修 5~7年 漏水、剥離、剥落、ひび割れ
外壁塗装 5~10年 塗装の剥がれ・膨れ、変色
タイル補修 5~7年年 漏水、剥離・剥落、ひび割れ
シーリング補修 5年 剥離、破談、漏水
屋上防水 10年 雨漏り
床防水 5~8年 漏水
鉄部塗装 2~3年 発錆、塗膜剥離

長期修繕計画の見直し

大規模修繕工事により、仕上げや設備が新築当初の仕様から変更になることもあります。今回の大規模修繕工事を終えた段階で、長期修繕計画を見直す必要があります。

そもそも、新築時に作成された長期修繕計画書は、大規模修繕工事の周期があいまい、工事項目が少ない、工事単価・費用の幅が広すぎる…などの問題もあります。

さらに、修繕積立金の多くを費やす大規模修繕工事は、回を重ねるごとに修繕項目が増えて費用がかさむことが考えられます。管理組合の大切な資金を有効活用するためにも、適時見直しすることをおすすめします。