竣工した大規模修繕工事の関係資料には
などがあります。いずれも次回の大規模修繕工事に向けた重要な情報になるので、各資料をわかりやすく整理して保管することが必要です。
また、紙だけでなく電子データとして保存することをおすすめします。バックアップとして利用できるのはもちろんですが、今後の工事を効率的に進める上で役立ちます。
契約時に交わされた保証内容にもとづき、施工会社が保証する工事の内容と期間、保証方法などを明記した保証書を受領します。
おもな工事保証期間と保証内容の例は以下のようになります。
工事項目 | 保証期間 | 保証内容 |
躯体補修 | 5~7年 | 漏水、剥離、剥落、ひび割れ |
外壁塗装 | 5~10年 | 塗装の剥がれ・膨れ、変色 |
タイル補修 | 5~7年年 | 漏水、剥離・剥落、ひび割れ |
シーリング補修 | 5年 | 剥離、破談、漏水 |
屋上防水 | 10年 | 雨漏り |
床防水 | 5~8年 | 漏水 |
鉄部塗装 | 2~3年 | 発錆、塗膜剥離 |
大規模修繕工事により、仕上げや設備が新築当初の仕様から変更になることもあります。今回の大規模修繕工事を終えた段階で、長期修繕計画を見直す必要があります。
そもそも、新築時に作成された長期修繕計画書は、大規模修繕工事の周期があいまい、工事項目が少ない、工事単価・費用の幅が広すぎる…などの問題もあります。
さらに、修繕積立金の多くを費やす大規模修繕工事は、回を重ねるごとに修繕項目が増えて費用がかさむことが考えられます。管理組合の大切な資金を有効活用するためにも、適時見直しすることをおすすめします。