Q.築30年以上のマンションに暮らしています。老朽化がかなり目立っており、大きな地震などがあると崩れてしまうのではないかと不安です。他の住民の方も同じように感じているようで、マンションの建て替えを検討すべきという声が大きくなっています。ただ、建て替えのためにはどのようなことを行い、どのような手順で進めていいのかがわかりません。
A.まず必要なのは、それぞれの区分所有者の建て替えに関する意志の確認です。管理組合の総会を開きます。総会の招集通知を出す際には「建て替え理由」「建て替えを行わず、修繕で対応する場合の費用」「修繕計画」「修繕積立金の金額」を合わせて知らせるようにします。これは、総会の2ヶ月前までには周知しておかなくてはなりません。
次に、上述で通知した事柄に関しての説明会を、総会の1ヶ月前までに実施し、それを持って総会での決議を行います。このとき、区分所有者と議決権の各5分の4以上の賛成を得ることができれば、建て替えが承認されます(※)。
なお、賛成多数で決議が採択されても、建て替えに反対する区分所有者がいる場合、その区分所有者に建て替えに参加するか否かの回答を文書で求める必要があります。建て替えに参加しない場合は、区分所有権を売り渡して転出することになります。
ここまでを行うことが、マンションの建て替えにまず必要なこととなります。
※2016年中に新制度により3分の2以上に引き下げる予定。